ずっとモヤモヤした思いが止まらなくて、苦しんでいるあなたへ。
自分を責める思いや、いろんなストレスをそのまま心の中に閉じ込めていませんか?
実は、自分の気持ちを書き出す(=外在化する)だけでも、気持ちが整理されて心が落ち着く効果があるんです。
この記事では、カウンセリングでも行われている心理療法、
外在化について
外在化のやり方
についてお伝えします。
執筆|心理カウンセラー・産業カウンセラー 杉本まき
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自分の気持ちを整理する外在化
「外在化」とは、一般的には自分の心の中にあるものを外に出す、何らかの形で表現(アウトプット)することを言います。
その中の代表的なものとして「思考の外在化」と「問題の外在化」があげられます。
思考の外在化について
自分の中でぼんやりしていることを何らかの形でアウトプットすると、アイディアや目標、問題点などがはっきり認識できるようになります。
また客観的な視点がもてるので、より実行に移しやすくなる、問題解決方法について冷静に考えることができるなどのメリットがあります。
思考の外在化は、ビジネスシーンなど心理学以外の分野でもよく使われます。
問題の外在化について
思考の外在化だけでは対応が難しい個人の問題を一旦その人の外に置くという、より心理学的なアプローチの方法です。
例えば擬人化して自分と切り離して考えたり、自分が悪いのではない、その問題が悪いのだと考えたりすることです。
そうすることで、心理的に距離をとることができ、心の負担が少なくなることで解決に向かう糸口になることがあります。
【例】人を責めてしまう自分がいやだなと思ったとき、「私の中のムムムちゃんが言うことを聞かないのよねぇ。ムムムちゃん、落ち着いて!」などと考える。
ここで「ムムムちゃんを退治しよう!追い出そう」と考えると対立観になってしまってうまくいきません。ムムムちゃんもやはり自分の一部分なので、ムムムちゃんにもきっと事情があるにちがいないと考え、ムムムちゃんの事情の深堀をしていったほうが前に進めます。
外在化のやり方
方法1:ノートに書き出す
ノートやスマホのメモ機能を使って、自分の頭に浮かんでくる思いやモヤモヤを言葉にして書き出します。
きれいな文にしようとせず、思いつくまま、時にはひどい言葉でも大丈夫!
【例】「わあああああああ、苦しいよ~~~~」「やだやだやだやだ」「なんであんなふうに言っちゃったんだ!!!!」「もう仕事なんかしたくない」
大切なのは、自分の思いに一番ぴったりする言葉で表現することです。
そして、時には名前をつけた自分の一部にいたわりの声をかけたり、認めてあげたりすることがセルフカウンセリングにつながります。
【例】「ムムムちゃんも一生懸命我慢してたのに、あんなふうに言われたら我慢もできなくなっちゃうよね。わかってるよ。私はムムムちゃんの味方だからね。一緒に頑張ろうね。」
方法2:誰かに話す
誰かに話すことで、自分の考えがまとまったり、本当はこんなことを思っていたんだと気付けることがあります。
ただ、これは相手が状況をよく理解しているか、否定せずに最後まで聞いてくれる人であることが大切になります。信頼できる人、またはカウンセラーがお勧めです。
電話・チャット・ビデオ(Zoom)など、好きな方法・時間・場所で専門家に悩みを相談することができます。
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方法3:セルフイメージセラピーをやってみる
催眠療法やイメージセラピーはカウンセラーの誘導が必要なものが多いのですが、『フォーカシング』や『爆破のワーク』は慣れれば一人でもできるようになります。
フォーカシング
最初に、ソファなどに腰掛ける、横になるなどしてゆったりと体の力を抜いたら、深呼吸を5,6回行います。
気持ちが落ち着いたら、まず頭のてっぺんに意識をおいて、そこからCTスキャンをするように少しずつ少しずつ意識を足の先まで下ろしていきます。その時、どこかで引っ掛かりがあったり違和感があったら、今度はその違和感のあるところに意識を集中させます。
そして、その違和感に名前をつけて、大丈夫だよと語りかけるという方法もありますが、ただただそれを見つめるという方法が一番やりやすいと思います。そして、その違和感が変化したり、消えていったり、ご自分でもういいかなと思うまで続けます。
爆破のワーク
爆破のワークは、同じように目を閉じて心を落ち着けたら、問題の相手やイメージを写真のように映像化して、クシャクシャにまるめてバーンと爆破、霧状のエネルギーに変えます。
そしてその霧状のエネルギーに「帰るべきところに帰りなさい!」と命令して宇宙に送り出すというやり方です。
人を爆破するなんてと躊躇される方もいるようですが、その時はその人の嫌なところ、悪いエネルギーだけを爆破すると意識するとよいでしょう。
外在化を助けてくれるツール
実はこうした外在化の方法、やり方をガイドしてくれるアプリがあります。
認知行動療法、マインドフルネスをベースに設計されていて、
- コラム法、スリーグッドシングス、ジャーナリングなどのテンプレート
- セルフモニタリングできる思考や感情の記録・可視化機能
- いつでも悩み相談ができるAIチャット
- 専門家が作ったワーク形式の悩み別プログラム(10種類以上)
- マインドフルネス瞑想や睡眠導入など300以上の音声ガイド
このようなメンタルケアのためのあらゆる機能が搭載されており、GooglePlayBestOf2022 部門大賞受賞したメンタルヘルスの決定版アプリです。
これだけ本格的なAI認知行動療法アプリなので、月額1,600円税込になりますが、カウンセリングの相場は5千円~1万円前後するため、「心理カウンセラーに相談するのはちょっと気が引ける…」という方でも気軽に試すことができます。
また、AIチャットでは相手の反応を気にせず気楽に話せること、またそれを受け止めて客観的なコメントをもらえるので、気持ちを整理できます。(気持ちを吐き出すだけでもスッキリします)
公式ページ >>AI認知行動療法アプリAwarefy
自分のストレスを外在化するメリット
人は意識しないかぎりは主観で生きていることが多いので、客観的な視点でみることが苦手です。
人の悩みの解決方法はすぐにわかるのに、自分のことだとあれこれ悩んで迷路にハマってしまうという経験、誰にもありますよね。
特に自己嫌悪が強い人は、なんでも自分が悪い、問題は自分の内面にあると考えて強く自分を責めてしまうので、思考の外在化や問題の外在化がとても有効なのです。
問題の外在化は、一見すると自分と向き合うことを避けている、逃げていると見えるかもしれませんが、大切なのは問題を解決することなのですから良いのです。
責任や原因にばかり目をむけないで、目の前の問題を解決すること、前に進むことを考えましょう。
外在化ができるようになったら、
>>【自己嫌悪の対処法】もう克服しなくていい!自分でループから抜け出す3ステップ
まだモヤモヤが止まらない方は、
>>【応用編】止まらない自己嫌悪を「スッキリ」解消&吐き出す方法
執筆|心理カウンセラー・産業カウンセラー 杉本まき
2011年より心理カウンセラーとして、主に自己肯定感の低さから生きづらさを感じるアダルトチルドレン気質を改善することで、人間関係(恋人、夫婦、職場)の修復に取り組む。認知療法にイメージ療法、脳科学を組み合わせ、心の傷を癒しながら実践で自己改善を目指す。対応件数4,000件以上。
セラピー&カウンセリングルーム:「はぁとすとりんぐす」設立
こんなことが気になったら、ぜひ参考にしてくださいね。
- 相談した方がいい目安は?
- どんな相談方法があるの?
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