自己嫌悪とは

自己嫌悪とは?意味と使い方、類語・対義語をカンタンに総まとめ

自己嫌悪の意味と使い方

自己嫌悪の意味と読み方

自己嫌悪

読み方: じこけんお

意味:  自分で自分がいやになること

自己嫌悪は、自分自身や自分の言動が気に入らず、自信をなくしたり、失望して、

「どうして自分はこうなんだ」

「自分はなんてダメな人間なんだ」

「こんな自分が嫌いだ」と

自分で自分を好きになれず、責めてしまう気持ちのこと。

自己嫌悪の読み方は、「〇 じこけんお」で「× じこけんあく」とは読みません。

自己嫌悪の使い方

自己嫌悪の状態になる表現

  1. 自己嫌悪におちい
  2. 自己嫌悪する
  3. 自己嫌悪になる
  4. 自己嫌悪を感じる

一番代表的なのが①。

おちいるとは、「よくない状況になって、すぐには脱することができなくなる」こと。

よって「①自己嫌悪におちいる」は、より深みにハマってしまった状況が伝わりますが、文章で多く使われるものの、会話で使うことはあまり多くありません。

「②自己嫌悪する」は、会話でも文章でもよく使われる一般的な表現です。

<主に小説や文章で使われる表現>

  • 自己嫌悪を覚える
  • 自己嫌悪にさいなまれる(苦しめられる、責められること)
  • 自己嫌悪にられる(激しい感情に動かされること)
  • 自己嫌悪に落ちる / ちる(どうしようもない状態に至ること)
  • 自己嫌悪におそわれる(よくないことが、おおいかぶさるようにやってくること)

例文

  • 「どうしてあんな失敗をしてしまったんだろう」と自己嫌悪におちいってしまった。
  • 朝になると、昨日の夜のことを思い出し、自己嫌悪におちいった
  • 子供をしかった後は、いつも自己嫌悪してしまう。
  • できない自分に、また自己嫌悪して落ち込んだ。
  • 考え方がネガティブなので、彼は自己嫌悪になりやすい。
  • 悪口を言っている自分に気づき、軽い自己嫌悪を感じた。
  • 子供っぽい自分の行動に、彼はふと自己嫌悪を覚えた。
  • 私はひどい自己嫌悪にさいなまれた。
  • 友だちの悪口を言うなんて最低だと、自己嫌悪にられながら言った。
  • なんであんなことをしたんだと、えがたい自己嫌悪にちるのだった。
  • 彼と別れた後、強烈な自己嫌悪におそわれた。

自己嫌悪の程度を表す表現

  • ひどい自己嫌悪
  • 激しい自己嫌悪
  • 強い自己嫌悪
  • 深い自己嫌悪
  • 強烈きょうれつな自己嫌悪
  • 猛烈もうれつな自己嫌悪
  • 痛烈つうれつな自己嫌悪
  • えがたい自己嫌悪
  • しんどい自己嫌悪
  • 軽い自己嫌悪

形容詞をつけることで、自己嫌悪の状態がどの程度か、よりわかりやすく伝えられます。

自己嫌悪の類語は?言い換えると?

自己嫌厭じこけんえん自分で自分をきらっていやがること
自己否定じこひてい自分で自分を否定して、認めないこと
自己批判じこひはん自分のあやまりを自分で批判すること
自己卑下じこひげ自分を低く見たり、劣っていると考えること
劣等感れっとうかん自分が他人よりも劣っていると思うこと
罪悪感ざいあくかん自分が罪や悪いことをしたと感じ、自分を責めること
自責の念じせきのねん自分で自分のあやまちを責めること
自虐じぎゃく自分で自分を(必要以上に)いじめて苦しめること
自嘲じちょう自分をつまらない人間だと軽蔑けいべつすること

自己憐憫(じこれんびん:自分で自分をかわいそうだと思うこと)は少しナルシスト的で、自分を”悲劇のヒロイン”のような主人公にしたがる傾向があるため、「自己嫌悪」の自分をきらうニュアンスとはやや異なります。

<自己嫌悪におちいる:言い換え >

  • 自分がいやになる
  • 自分で自分がいやになる
  • 自分がきらいになる
  • 自分を嫌悪けんおする
  • 自分自身を嫌悪けんおする
  • 自分に嫌気いやけがさす
  • 自分にうんざりする

自己嫌悪の対義語・反対語は何?

自愛じあい自分を大切にすること、体に気をつけること
自己愛じこあい自分自身を愛すること
自己肯定感じここうていかん自分自身を価値ある存在として肯定できること
自己陶酔じことうすい自分自身にうっとりしていしれること
自己満足じこまんぞく自分で自分に、または言動に満足すること

「自愛」は文章で使われる「どうぞご自愛ください。」の自愛です。

少し注意が必要なのが「自己愛」

言葉そのものの「自分自身を愛する」健全な意味だけでなく、

場合によっては「自己愛が強い」のように、「自己陶酔」やナルシスト的に自分自身をこよなく愛し、陶酔している状態も表すことがあります。

よって、自分を嫌いになる「自己嫌悪」の対義語としてより近いものは、上記の言葉よりも、もっとわかりやすい下記の表現の方がしっくりしそうです。

  • 自分を愛する
  • 自分を大切にする
  • 自分を好きになる